VTube Studio を OBS で背景透過して映すなら、Windows は Spout2 かゲームキャプチャを使います。グリーンバックは要りません。VTube Studio の背景に「Color Picker」を選び、「Transparent in capture」をオンにすれば、背景は透けます。
上位の解説は方法ごとの手順が中心で、「映らない」「透けない」ときに画面の見え方から原因を逆引きする整理は少なめです。緑のまま、真っ黒、メニューまで映る、縁が黒い。症状ごとに見る場所は違います。
本記事は設定手順を先に、症状別の確認表を後に置きます。メニュー名は執筆時点(2026年10月)の VTube Studio 公式 wiki と OBS Studio の日本語表示に合わせています。
VTube Studio を OBS に取り込む方法は3つ(どれで背景透過するか)
VTube Studio の公式 wiki は、OBS への取り込み方として Spout2、ゲームキャプチャ、仮想カメラ(Virtual Webcam)、NDI を挙げています。どれでも背景を透明にできるので、グリーンバックは使わないよう明記されています(出典: VTube Studio 公式 wiki「Recording/Streaming with OBS」)。
これからデビューする人がまず選ぶのは、次の表の3つのどれかです。NDI は別の PC の OBS に送るときなどに使う方法です。
| 方法 | OBS 側の準備 | VTube Studio のメニューが映るか | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| Spout2(公式推奨・Windows のみ) | Spout2 プラグインを入れる | 映らない | 配信をこれから組む人全員 |
| ゲームキャプチャ(Windows のみ) | 追加なし | 映る | プラグインを入れずに今すぐ試したい人 |
| 仮想カメラ(VTubeStudioCam・Windows のみ) | 追加なし(VTube Studio 側でインストール) | 映らない | Discord や Zoom にも同じ姿を出したい人 |
公式が Spout2 を推す理由は、CPU 負荷がほぼない、画質がよく透過に対応する、VTube Studio のメニューを取り込まない、の3点です。仮想カメラは、画質がウィンドウを直接撮るより少し落ちる場合があると公式 FAQ は書いています(出典: VTube Studio 公式 wiki「FAQ」)。
VTube Studio のインストールやモデルの読み込みがまだなら、先にVTube Studio の使い方(モデル読み込みから配信に映すまで)を済ませてください。OBS の画面構成に慣れていない場合はOBS の使い方が先です。
VTube Studio を OBS で背景透過する手順(Spout2)
Windows ならこの方法を基本にします。プラグインを1つ入れる手間はありますが、VTube Studio のメニューは配信に出ません。
- Spout2 プラグインを GitHub の配布ページ(Off-World-Live/obs-spout2-plugin)から入れる。OBS のバージョンごとに版が分かれているので、自分の OBS に合うものを選ぶ。
- VTube Studio の設定で Spout2 をオンにする(執筆時点の表示と異なる場合があります)。
- VTube Studio の背景に「Color Picker Background」を選び、色を透明な黒にして「Transparent in capture」をオンにする。
- OBS の「ソース」>「+」から「Spout2 Capture」を追加する。
- 送り元は「Use first available sender」のままにする。
- 「Composite mode」を「Premultiplied Alpha」にして OK を押す。
手順1には注意が1つあります。Spout2 側の公式インストールガイドには「Resize Output (source size)」という手順があります。公式 wiki は、これが OBS のシーンを壊すおそれがあるので従わないよう強調しています。インストールに失敗したら、もう一方のインストーラーか管理者実行を試します。
手順3と6は組で考えます。「Premultiplied Alpha」は、モデルの半透明部分や、VTube Studio の発光(bloom)などのエフェクトを正しい色で出すための設定です。この設定のときは VTube Studio の背景を透明な黒にしておくことが大事だと、公式 wiki は書いています。縁が黒っぽいときは、この2か所を見直します。
ゲームキャプチャで背景を透明にする手順(プラグインなし)
プラグインを入れずに今日中に映したいなら、OBS に最初から入っているゲームキャプチャを使います。項目名は OBS Studio の日本語表示です(出典: OBS Studio の日本語表示ファイル(win-capture))。
- VTube Studio の背景に「Color Picker Background」を選び、「Transparent in capture」をオンにする。
- OBS の「ソース」>「+」>「ゲームキャプチャ」を追加する。
- プロパティの「モード」を「特定のウィンドウをキャプチャ」にする。
- 「ウィンドウ」で「[VTube Studio.exe]: VTube Studio」を選ぶ。
- 「透過を許可」にチェックを入れて OK を押す。
透過には VTube Studio 側の「Transparent in capture」と OBS 側の「透過を許可」の両方が要ります。片方だけでは背景の色が残ります。公式 wiki の設定例では「ウィンドウの一致優先順位」が「タイトルに一致、そうでなければ同じ実行可能ファイルのウィンドウを見つける」になっています。
ゲームキャプチャはウィンドウ全体を撮るので、配信中にメニューを開くとそれも映ります。配信中にモデルを調整する予定があるなら、最初から Spout2 にしたほうが早いです。
仮想カメラ(VTubeStudioCam)で取り込む場合
VTube Studio の姿を OBS だけでなく Discord の通話や Zoom にも出したいときは、仮想カメラを使います。VTube Studio が「VTubeStudioCam」という名前の Webカメラとして見えるようになる機能で、Windows のみ対応です(出典: VTube Studio 公式 wiki「FAQ」)。
- VTube Studio のカメラ設定で「Install」ボタンを押し、仮想カメラを入れる。管理者権限を求められたら許可する。
- 「Activate virtual webcam」にチェックを入れる。
- 背景に「Color Picker Background」を選び、「Transparent in OBS」にチェックを入れる。
- OBS の「ソース」>「+」>「映像キャプチャデバイス」を追加し、「デバイス」に「VTubeStudioCam」を選ぶ。
OBS 側のそのほかの設定は、公式 wiki の設定画像の例に合わせます(出典: VTube Studio 公式 wiki「Recording/Streaming with OBS」)。OBS の項目名は日本語表示ファイルで確認しました(出典: OBS Studio の日本語表示ファイル(win-dshow))。
インストールがうまくいかないときは VTube Studio を管理者として起動し、OBS に VTubeStudioCam が出てこないときは OBS も管理者として起動するよう、公式 FAQ は案内しています。配信に顔や部屋が映り込む経路はVTuber の身バレ対策で確認できます。
VTube Studio が OBS に映らない・透過されない時の確認点
映らないときは、まず OBS のプレビューに何が見えているかを確かめます。公式 wiki と FAQ にある原因を、見え方ごとに並べ直しました。
| OBS での見え方 | まず見る場所 | 直し方 |
|---|---|---|
| 背景が緑や単色のまま残る | VTube Studio の背景設定と OBS のソース設定 | 「Color Picker Background」と「Transparent in capture」をオン。ゲームキャプチャは「透過を許可」もオン |
| 仮想カメラが一覧に出ない、または緑一色で映る | VTube Studio の「Activate virtual webcam」 | オンになっているか確認。出ないときは両方のアプリを管理者として起動 |
| 真っ黒、または何も映らない(ノートPC) | GPU の割り当て | OBS と VTube Studio を同じ専用 GPU で動かす |
| ゲームキャプチャや Spout2 が何も取り込まない | 起動権限、常駐アプリ | OBS を管理者として起動。RivaTuner(RTSS)などの常駐アプリを確認 |
| メニューまで配信に映る | 取り込み方法 | Spout2 か仮想カメラに切り替える |
| 髪や影の縁が黒い、発光エフェクトが欠ける | Spout2 の合成設定 | 「Composite mode」を「Premultiplied Alpha」、背景を透明な黒に |
ノートPCで真っ黒になるのは、見落としやすい原因です。CPU 内蔵の GPU と専用 GPU の2つを積んだ PC で、OBS と VTube Studio が別々の GPU で動くと、映像が黒く、または見えなくなります。公式 wiki は両方を専用 GPU で動かすよう書き、設定方法として OBS 公式の GPU 選択ガイドを案内しています。
管理者として起動するには、VTube Studio の .exe ファイルを右クリックして「プロパティ」を開き、「互換性」タブで「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れます。そのあと、いつもどおり Steam で起動します(出典: VTube Studio 公式 wiki「Starting as Admin」)。
公式 wiki は、RivaTuner(RTSS)のような一部のアプリが、OBS による VTube Studio の取り込みを妨げることがあると書いています。管理者として起動しても映らない場合は、こうしたアプリが常駐していないかをタスクトレイで確かめ、いったん終了して試します。
Mac で VTube Studio を OBS に映す場合
Mac では、ここまでの3つの方法は使えません。公式 FAQ によると macOS 版は OBS での背景透過に対応しておらず、Spout2 と仮想カメラも Windows 専用です。Mac 向けのゲームキャプチャにあたる Syphon も、macOS 10.14 Mojave 以降では動かないと公式 wiki は書いています。
そのため Mac では、VTube Studio の背景を「Color Picker Background」で単色にし、OBS でウィンドウを取り込むソースを追加してから、ソースの右クリック >「フィルタ」>「クロマキー」で色を抜きます。抜いた色はモデルにも効くので、モデルに使われていない色を背景に選びます。公式 wiki は、透過に対応した NDI も Mac で使えるとしていますが、動作が重くなる場合があるとも書いています。
今日やること:Spout2 で1回映して、プレビューの見え方を確かめる
今日やるのは1つです。Windows なら Spout2 プラグインを入れ、VTube Studio の設定で Spout2 と「Transparent in capture」をオンにして、OBS に「Spout2 Capture」を追加してください。背景が透けてモデルだけが映れば完了です。映らなければ、上の確認表で見え方に当てはまる行から直します。
配信を始めるまでの全体の流れはゲーム配信の始め方にまとめています。VTube Studio の基本操作に戻りたいときはVTube Studio の使い方を、iPhone で表情を細かく動かしたくなったらVTube Studio の iPhone 連携を参照してください。

